8-2. メロディーを意識した伴奏作り
コードオンリーの伴奏から抜け出そう
前回の記事では、ピアノでメロディーをなぞり、音感を鍛え、型を覚える練習をしました。
今回はその練習を活かして、実際に伴奏を作るアイディアを探っていきます。
課題曲のピアノとメロディー
まずはこちらの曲をお聞きください。おしりちぎりパン『寄せる人』です。
ピアノとメロディーを抜き出した音源がこちらです。
Aメロ:いつものコードだけ伴奏パターン
もはや特に解説することはないですね。Key=Cに直した場合のコード進行は[G – Am7 – G/B – C]となりますが、そのトップノートをすべて[ソ]で固定しています。コードの動きを抑えることでメロディーの動きを際立たせ、ここの伴奏はリズムに専念します。

Bメロ:メロディーの動きに合わせてトップノートを動かす伴奏
BメロはAメロと逆のようなコード進行で、[C – G/B – Am – G]となります。また、メロディーが[ミーミミーミミレー][ドードドードドシー]と順次下降するのに合わせて、伴奏のトップノートも下降するように動いています。4小節目はメロディーがお休みなので、上昇フレーズで目立たせつつ、音域をもとに戻します。

また、この部分についてはメロディーが[ミレドシ]に対して、伴奏は[ドシラシ]と、三度のハモリを加える音を使っていることもポイントです。
サビ:メロディーを一緒になぞる伴奏
ここでいよいよ前回の練習が活きる場面が出てきました。サビの7〜8小節目では、この曲の最高音であるメロディーと一緒に、伴奏もコードを弾きながらメロディーを一緒に弾いています。この2小節だけメロディーを強調することで、この曲の一番盛り上がりの部分だよー!というのを表現しているのです。

元の曲のサビを聞いてみても、ここからギターやベース、ドラムも一気に入ってきて盛り上がりを演出していますね。バンドアレンジにも活きていく技です。
また、動画では解説しておりませんが、ピアノの左手もここで一番低音域を使ってパワーを増強しております。アレンジを華やかにするには、上下の音域をバランスよく埋めるのがポイントです!
この章のまとめ

なんだかピアノ伴奏がそれだけでもいい曲っぽく聞こえるよ!

そうだピね。メロディーに合わせた動きを入れていくことで、伴奏もどんどん歌うような形になっていくピ。でもやり過ぎは禁物だから、この曲みたいに最後の2小節だけ合わせる!みたいな塩梅も大切ピ。
CHECK
- コードだけの伴奏、メロディーに合わせた伴奏を使い分けよう
- メロディーの動きを真似したり、なぞってみたりしよう
- メロディーに合わせ過ぎは禁物!