1-1. 伴奏の役割を知ると、音の選び方がわかる
このステップからは、
ポップスピアノの妖精「ポピちゃん」と
ピアノ初心者「アノくん」が
学習をサポートします。
ポップスにおけるピアノ伴奏の役割
そもそも、伴奏(ばんそう)って何のこと?
奥が深い質問だピ。伴奏とは、「特定のメロディーラインを豊かにするための演奏」と言えるピ。
曖昧(あいまい)でいまいちわかりにくいや。
ポップスで言えば、「歌」の表現を広げる演奏だピ!伴奏は、縁の下の力持ちだピ。
伴奏といえば「歌」を連想するでしょう。「歌」という特定のメロディーラインを豊かにする、つまり歌単体だけでは得られない響きを付加してあげたり、強弱や表情をはっきりさせてあげたり、歌のメロディーにおける休符を埋めてあげたり、という役割があります。
歌でも、バイオリン独奏でも、ロックバンドでも、ファンクのジャムセッションでも、何か特定のメロディーラインを引き立てる演奏が伴奏の役割です。
伴奏の役割を知ると、音の選び方がわかる
さて、伴奏の役割がわかることで、みなさんはすでに大まかな音の選び方がわかるようになっています。
メロディーを引き立てるのが伴奏ですから、ただ闇雲に音を出せばいいというわけではないのです。
音の選び方の基本原則は、「メロディーと伴奏の動きは一緒にしない」ことです。もう少し詳しく見てみましょう。
伴奏は、メロディーや他の楽器と同じ音域の音は避ける
メロディーは、曲における高音域の部分を担当していることが多いです。その場合、伴奏は低音域~中音域を補完してあげるイメージで作りましょう。
メロディーと伴奏が同じ音域を使ってしまうと、音同士がくもってしまい(音響的には「マスキング」と呼びます)、あまり好ましくありません。
メロディーが細かく動いているとき、伴奏は動かさない
メロディーが大きく動いているときは、伴奏はできるだけ動かさないようにしましょう。動かさない、というとこれまた曖昧な表現ですが、「伴奏はフレーズを演奏しない」という意味合いです。
逆に、メロディーがロングトーンで伸ばしているときや、休符のときには、フレーズを入れてみましょう。お互いが別の動きをすることで、対比によって曲が立体的になります。
この章のまとめ
まずは大きな視点で、伴奏の役割を知ることが大事だピ。
CHECK
- 伴奏は、「メロディーの表現を広げる演奏」
- メロディーと伴奏の音域を分けよう
- メロディーと伴奏の音の長さを変えよう