エレピのフレーズを弾いてみよう!「上海蟹の朝、琥珀色の街」の場合
くるり『上海蟹の朝、琥珀色の街』の耳コピをする機会があり、解説動画を制作しました。エレピの伴奏のため、ポップスピアノの伴奏とはまた少し違ったフレージングではありますが、参考になることも多いかと思いますのでこちらで紹介させていだきます。
楽譜を見ながら聴いてみよう
演奏の解説はこちら
エレピのフレージング
解説動画からの要点抜き出しです。
- – 音程よりもグルーブ感
- – コードよりもテンション感
- – 左手はルート音でリズムをとる
- – 前打音を入れる
- – お気に入りのフレーズを見つける
音程よりもグルーブ感
エレピはリズム楽器と捉えてOKです。ドラマーやベーシストになった気持ちで、ピアノよりもより「リズム」「強弱(ベロシティ)」「音の長さ(デュレーション)」に注意して弾きましょう。特にベロシティやデュレーションは奏者の感覚によるところが大きいです。八分音符が楽譜に書いてあったとして、それは八分音符分たっぷり伸ばすのか、7〜8割程度の長さなのか、スタッカート気味なのか、ゴーストノートのようなごく弱くて短い音なのか、いろいろな味付けがあります。
もちろんピアノもこれらを意識することで、グルーブ感が出てきてかっこいい演奏ができるようになります。
コードよりもテンション感
楽譜に書いてあるコードをベースとして、適宜7th、9th、11th、13thのテンションを載せていきます。順番に重ねるというよりは、トップノートやフレーズをどう運びたいか、というところに依存しがちです。
左手はルート音でリズムをとる
エレピはポップスの楽曲においてピアノ以上に低音が埋もれやすいので、あまり細かいフレーズは要求されません。慣れないうちはコードのルート音を押さえるだけで良いでしょう。大事なのはこちらも音よりグルーブ感、すなわちリズム、強弱、音の長さです。また、右手の間に押さえることでリズムを取りやすくする役割もあります。
前打音を入れる
目的の音に向かって半音または全音下からひっかけるような前打音をいれるとかっこいいです。動画内でも触れているように、9thから3rdへのひっかけ、ブルーノートからのひっかけなどはお決まり常套句です。
お気に入りのフレーズを見つける
コードばかりでつまらない、間にフレーズを入れたい、そんなときはフレーズの引き出しをいくつか作っておいて演奏しましょう。動画内では「ミ – ミb – レ」や、「ソ – ラ – ソ」などがそれにあたります。
おまけ:著者が歌ってみた